『怒り』('16初鑑賞88・劇場)

☆☆☆☆☆ (10段階評価で 10)
9月17日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター9にて 15:35の回を鑑賞。
チェック:
『横道世之介』『さよなら渓谷』などの原作者・吉田修一のミステリー小説を、『悪人』でタッグを組んだ李相日監督が映画化。
現場に「怒」という血文字が残った未解決殺人事件から1年後の千葉、東京、沖縄を舞台に三つのストーリーが紡がれる群像劇で、前歴不詳の3人の男と出会った人々がその正体をめぐり、疑念と信頼のはざまで揺れる様子を描く。
出演には渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、宮崎あおい、妻夫木聡など日本映画界を代表する豪華キャストが集結。
ストーリー:
八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。
洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。
洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。
(シネマトゥデイ)



李相日監督の最高傑作だと思う。
『フラガール』以降、『悪人』『許されざる者(日本版)』と個人的には微妙な作品が続きましたが、今作の衝撃度はものすごい。
観終わったあと、とにかく疲れます。
犯人が誰か?というミステリー要素よりも、自分の傍にいる人物が殺人犯ではないか・・・といった不信。
愛しているはずなのに、その人を信じ切ることが出来なかった後悔。
各俳優たちの演技に引き込ます。
宮崎あおいちゃん、体重を7kg増やして、若干「幼い」演技。
松山ケンイチの素性が解らない不気味さ。
妻夫木と綾野剛のゲイのカップル。
沖縄の広瀬すずの・・・観るはかなりつらい場面があります・・・演技。
森山未來の徐々 に本性を現すサイコパスな演技。
渡辺謙さん、上手いと思うけど、最近どの作品観ても、同じような表情なのが気になる。
脇役にも有名どころが登場。
音楽は坂本龍一。
東京・千葉・沖縄 3つばらばらな地域でそれぞれのドラマが展開する群像劇です。
八王子の夫婦殺人事件の犯人の写真が、3人の俳優の顔をブレンドしたような顔で、3人のうちだれにでも見えるといったところが上手いなと思いました。
妻夫木&綾野パートでの『ブロークバック・マウンテン』な場面は、意外ときれいに撮ってるな。
見せ方のセンスが良いんでしょうね。(BL好きな女子にはたまらんでしょうね。(^^;;)
綾野剛が一番切なく感じた。
広瀬すず&森山未來パートは、おそらく一番観てて辛い場面ですが、すずちゃんの女優としての成長が感じられます。相当なスパルタ演出だったそうですね~。
沖縄の闇の部分が炙り出されてて、現在進行形の深刻な問題ですよね。
宮崎あおい&松山ケンイチ パート。
ハッピーエンドで良かった。 ちょっと太目なあおいちゃん好みです。(^^)
重厚な作品で、本当に映画らしい映画を観た充実感を味わえます。
しばらく座席から立ち上がることが出来ないくらい衝撃度ですが、観ておくべき作品です。

(C) 2016映画「怒り」製作委員会
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年9月17日(全国東宝系)
上映時間:2時間21分
製作:映画「怒り」製作委員会
製作プロダクション:東宝映画
配給:東宝
カラー/シネスコ
スタッフ
監督・脚本: 李相日
原作: 吉田修一
音楽: 坂本龍一
主題曲: 坂本龍一 feat. 2CELLOS
製作: 市川南
共同製作: 中村理一郎 / 弓矢政法 / 川村龍夫 / 高橋誠 / 松田陽三 / 吉村治 / 吉川英作 / 水野道訓 / 荒波修 / 井戸義郎
エグゼクティブプロデューサー: 山内章弘
企画・プロデュース: 川村元気
プロデューサー: 臼井真之介
ラインプロデューサー: 鈴木嘉弘
プロダクション統括: 佐藤毅
撮影: 笠松則通
照明: 中村裕樹
録音: 白取貢
美術: 都築雄二 / 坂原文子
編集: 今井剛
衣装デザイン: 小川久美子
ヘアメイク: 豊川京子
サウンドエフェクト: 北田雅也
スクリプター: 杉本友美
キャスティング: 田端利江
助監督: 竹田正明
音楽プロデューサー: 杉田寿宏
キャスト
槙洋平: 渡辺謙
田中信吾: 森山未來
田代哲也: 松山ケンイチ
大西直人: 綾野剛
小宮山泉: 広瀬すず
知念辰哉: 佐久本宝
南條邦久: ピエール瀧
北見壮介: 三浦貴大
薫: 高畑充希
藤田貴子: 原日出子
明日香: 池脇千鶴
槙愛子: 宮崎あおい
藤田優馬: 妻夫木聡
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