『杉原千畝 スギハラチウネ』('15初鑑賞88・劇場)

☆☆☆☆- (10段階評価で 8)
12月5日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター9にて 13:15の回を鑑賞。
チェック:
第2次世界大戦中、リトアニア領事代理として日本政府に背く形で多くのユダヤ難民にビザを発給し彼らの命を救った杉原千畝の波乱に満ちた半生を映画化。
世界情勢が混乱を極める中、諜報(ちょうほう)外交官として日本にさまざまな情報を送ってきた杉原を唐沢寿明が演じ、彼を支える妻に小雪がふんするほか、日本、ポーランドの実力派俳優が集結。
『サイドウェイズ』などのチェリン・グラック監督がメガホンを取り、国際色豊かなスタッフ、キャストをまとめ上げた。
ストーリー:
1935年、満洲国外交部勤務の杉原千畝(唐沢寿明)は高い語学力と情報網を武器に、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を成立させた。
ところがその後彼を警戒するソ連から入国を拒否され、念願の在モスクワ日本大使館への赴任を断念することになった杉原は、リトアニア・カウナスの日本領事館への勤務を命じられる。
同地で情報を収集し激動のヨーロッパ情勢を日本に発信し続けていた中、第2次世界大戦が勃発し……。

スパイ映画のような出だし、実際、スパイのようなことをやってたそうな。
チェリン・グラック監督(和歌山生まれ、広島、神戸育ち)のハリウッド仕込みの演出で
エンタメとしても楽しむことができました。
映像の雰囲気は、邦画ではなく洋画。
言葉も外国語がほとんどです。
ナチスがユダヤ人を殺す場面などけっこう重い場面もあります。
”日本のシンドラー”と呼ばれる杉原千畝さんのことは多少存じておりました。
TVのドキュメンタリーとかドラマとか観ていたので。
映画作品としての感想。
映画の海外でのタイトルは、『ペルソナ・ノン・グラータ』
意味は・・・『好ましからざる人物」を意味する、外交用語の一つ。 原義から転じて慣用的に「歓迎されざる人物」を指すこともある。 外交関係に関するウィーン条約や領事関係に関するウィーン条約で明記されている
千畝(ちうね)と呼べる人が少なかったそうで、わざと”センポ”と言ってたそうな。
ロシアからは『ペルソナ・ノン・グラータ』と呼ばれ、かなりの要注意人物扱い。
スパイ映画風の冒頭からは、緊迫感ある演出が続く。
リトアニア大使時代にヴィザを発給する場面、ユダヤの人たちの歓声が上がったところで涙。
気になった点は・・・小雪さんは一人だけ別世界にいる。ミスキャストでしょ。(^^;
ラストのイリーナの手紙の内容で少々気になる点がある。
(原爆を落とされたことが)結果的には良い方向になった云々といった部分があって、(イリーナが助けた男性が科学者でアメリカ政府に利用された云々)それは違うやろと複雑な心境です。実際、いくつか記録映像が流れるが、原爆のことはスルーされていた。
まぁ、しかし、杉原千畝のことを深く知るきっかけになると思うので、ぜひ見るべきだと思います。
いくつか印象に残る場面、セリフがあるが、そのなかでも「誰かの世話になるよりも、誰かのお世話をするよう、そして報いを求めぬよう」とのセリフが突き刺さりました。
観るべき映画です。

(C) 2015「杉原千畝 スギハラチウネ」製作委員会
製作年:2015年
製作国:日本
日本公開:2015年12月5日(全国東宝系)
上映時間:2時間19分
企画・製作:日本テレビ放送網
製作:D.N.ドリームパートナーズ / 読売テレビ放送 / 電通 / ポニーキャニオン / 読売新聞社 / 小学館 / 小学館集英社プロダクション / JTBグループ / 中日新聞社 / BS日テレ / シネバザール / STV / MMT / SDT / CTV / HTV / FBS / FBC
協力:NPO法人 杉原千畝命のビザ
制作プロダクション:シネバザール / AKSON STUDIO SP. Z O.O.
配給・製作:東宝
カラー/シネスコ
スタッフ
監督: チェリン・グラック
音楽: 佐藤直紀
製作: 中山良夫 / 市川南 / 熊谷宜和 / 薮下維也 / 石川豊 / 三宅容介 / 松田陽三 / 久保雅一 / 都築伸一郎 / 大塚雅樹 / 井戸義郎 / 城朋子 / 和田倉和利
エグゼクティブプロデューサー: 奥田誠治
Coエグゼクティブプロデューサー: 門屋大輔
プロデューサー: 飯沼伸之 / 和田倉和利
アソシエイトプロデューサー: 佐藤譲
脚本: 鎌田哲郎 / 松尾浩道
セカンドユニット監督: 尾上克郎
撮影: ゲイリー・ウォーラー
照明: Marek Modzelewski
美術: 金勝浩一 / プジェミスワフ・コヴァルスキ
整音: 瀬川徹夫
録音: 原田亮太郎
衣装デザイン: 黒澤和子 / ドロタ・ロクエプロ
装飾: 大坂和美 / Kinga Babczynska / Katarzyna Kurkowska-Francuz
編集: ジム・ムンロ
スクリプター: 新玉和子
キャスティング: 杉野剛 / Ewa Brodzka
テクニカルプロデューサー: 大屋哲男
助監督: Hubert Koprowicz
製作担当: Magdalena Badura
ラインプロデューサー: Inga Kruk
キャスト
唐沢寿明
小雪
ボリス・シッツ
アグニシュカ・グロコウスカ
ミハウ・ジュラフスキ
ツェザリ・ウカシェヴィチ
塚本高史
濱田岳
二階堂智
板尾創路
滝藤賢一
石橋凌
アンナ・グリチェヴィチ
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