『青いパパイヤの香り』 ('11初鑑賞164・WOWOW)

☆☆☆★- (10段階評価で 7)
11月19日(土) WOWOWのHV放送を録画で鑑賞。
解説・あらすじ:
ドキュメンタリー出身のベトナム系フランス人、トラン・アン・ユンの初めて劇映画。
サイゴンのある資産家の家に、10歳の少女ムイが奉公人として雇われて来た。
その家には優しい女主人と根無し草の旦那、三人の息子たち、そして孫娘を失って以来
二階にこもりっきりのお婆さんがいた。
ムイは先輩女中に教えられ、一家の雑事を懸命にこなしていく。
そして彼女は、ある日長男が連れてきた友人クェンに恋心を抱く……。
(YAHOO! 映画より)

自身、はじめて観る ベトナム映画(フランス合作)です。
映像のみずみずしさ、ほんとに・・・美しいというか、写実的というか、独特ですよね。
ほとんどセリフらしいセリフがなく、環境の音、虫の鳴く声・雨の音・エキゾチックな
楽器の音色に包まれた作品でした。
カエルとかアリンコとかを捉える映像も独特な雰囲気。
映像で語るタイプの作品なので、物語はあまり魅力は感じなかったんですが
これは女性賛歌なのでしょうね。
主人公の少女ムイが、パパイヤを割り、中から純白の種(?)がたくさん出てきて
それを、愛おしそうに見つめる。
母親と遠く離れて、奉公にきた家は、長女を幼くして病気で亡くした家庭。
そこの奥さんはムイのことを、亡くした自分の長女のようにかわいがる。
そして10年後(1961年)。
クェンの家で働くムイ。
クェンには婚約者がいるけど・・・。
全編にわたって、説明的なセリフ・場面は一切なし。
読み書きができない ムイにクェンが教えてあげる場面も愛情にあふれて良いですね。
ラスト、おなかの中のわが子に、物語を聞かせる、ムイの幸せそうな笑顔が印象的でした。
愛情に満ち溢れた作品です。(^-^)

1993年/フランス、ベトナム/104分/ビスタ/
監督・脚本:トラン・アン・ユン/音楽:トン=ツァ・ティエ/
出演:トラン・ヌー・イェン・ケー、リュ・マン・サン、グエン・アン・ホア/

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