『サンザシの樹の下で』 ('11初鑑賞95・劇場)

☆☆☆★- (10段階評価で 7)
7月16日(土) 神戸国際松竹 スクリーン1にて 15:50の回を鑑賞。
解説:
『HERO』『初恋のきた道』などで知られる世界の名匠チャン・イーモウが監督を務めた、
美しくも切ない純愛ストーリー。
中国で300万部を売り上げた華僑作家エイ・ミーのベストセラー小説を基に、文化大革命下
の中国に生きる男女の実話をつづる。
運命に翻弄(ほんろう)されるヒロインを演じるのは、チャン・イーモウが国内の芸術学校を
探し回り、2,500人の中から抜てきした新星チョウ・ドンユィ。
本作をきっかけにスター街道を進むドンユイの熱演が見どころだ。
あらすじ:
文化大革命下の中国。都会育ちの女子高生ジンチュウ(チョウ・ドンユイ)は、再教育のため
に送られた農村でスン(ショーン・ドウ)という青年に出会う。
エリートでありながら明るく誠実な彼に惹(ひ)かれるジンチュウだったが、それは身分違いの
許されない愛だった。その後、2人は愛を交わし合う関係にまで至るが……。
(シネマトゥデイ)

最近スペクタクルな作品が多かった、チャン・イーモウ監督ですが、
『初恋のきた道』のような、純朴な純粋な、そして哀しい恋愛物語です。
文化大革命のことは勉強不足でほとんど解らんのですが、フランス映画『小さな中国のお針子』
でも描かれていたこともあり、なんとなくですが状況は理解できました。
サンザシは本来白い花を咲かせるのだけど、その農村にあるサンザシの樹は赤い花が咲く
と言い伝えられている。抗日戦争で日本兵に殺された中国人民の血を吸ったから・・・。
とまぁ、また反日の作品かと一瞬思いましたが、さにあらず。
そういう歴史のことを描いているのではなく、文化大革命を描いているのでもなく
ジンチュウとスン、二人の純粋な愛を描いております。
ジンチュウ役のチョウ・ドンユイが、とにかく可愛い。(*^^*)
チャン・イーモウ監督は、かわいらしい女の子を見つける目は超一流。
(ロリコンおやじとも言われていますね。)
原作がNETで発表された小説。のちに書籍化されたらしい。
途中何か所か、字幕だけで、状況説明をする場面があります。
決して手抜きではないのでしょうけども、ちょっと気になった。
最後の場面、泣いている方もおられましたが、自分はあまり泣けなかった。
病床のスンの姿が もの凄すぎて、いったいどんなえげつない病気にかかってん!!・・・と
ここだけホラー映画みたいな描写なので、ちょっとやりすぎちゃうかと思ってしまいました。
天井に貼られた写真。 ジンチュウの声を聴いて、一筋の涙を流す スン。
中国の農村の詩的な風景は本当に素晴らしい。
字幕で、サンザシには 白い花が咲いたとありました。
そりゃそうやろなぁと思った。こういうお話で、赤い花が咲きました・・・では後味悪すぎるよな。
でも、中国公開版では赤い花になってるんちゃうやろなぁ・・・と邪推。
いかんいかん、昔を思い出して、もっと純粋に素直に 映画を見なければ!
チョウ・ドンユイ、これから注目の女優さんですね♪(^-^)

2010年/中国/114分/シネスコ/
監督:チャン・イーモウ/原作:エイ・ミー/脚本:イン・リーチュエン/
出演:チョウ・ドンユイ、ショーン・ドウ、シー・メイチュアン、リー・シュエチェン/

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