『127時間』('11初鑑賞84・劇場)

☆☆☆☆★ (10段階評価で 9)
6月18日(土) シネ・リーブル神戸 シネマ3にて 15:45の回を鑑賞。
解説:
登山中の思わぬアクシデントで究極の選択を迫られた若き登山家アーロン・ラルストンの
ノンフィクションを基に、『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督が映画化した
感動的なサバイバル・ドラマ。
山中で断崖に腕を挟まれた状態のまま、生と死のはざまで127時間を過ごした登山家を襲う
絶望と希望を、圧倒的な映像で描く。
『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコが、迫真の演技で登山家を熱演。
主人公が見せる生命力の強さに胸を打たれる。
あらすじ:
アメリカ・ユタ州のブルージョン・キャニオン。
ロッククライミングをしていた登山家のアーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は落石事故に
見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。
助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、命も尽き果てようというとき、アーロンは自身にある決断を下す。
(シネマトゥデイ)

最初、内容も知らずにダニー・ボイルの新作でタイトルだけ知った時は、
『28時間後・・・』『28週後・・・』のスピンオフかと思いました。(^^;
内容は、実際に起こった事故を、ほぼ、主人公独りと岩壁だけで描ききったドラマ。
冒頭から軽快で活気に満ち溢れたMTVのノリで進んでいきます。
その間に、出演者・スタッフのクレジット。
途中で出会った女の子二人と、地底湖にダイビング。
楽しいひと時を過ごして、二人と別れて、断崖を越えようとしたときに、足元の岩が崩れて
落下。 そして右腕を岩に挟まれ、ここでタイトル 『127 HOURS』
さぁ、ここから、アーロン(ジェームズ・フランコ)と岩壁だけ。
なんとか、右腕を岩から抜こうと、考えられることを、いまある装備で、試みます。
その間に、水がなくなって自分の尿を飲んだり、安物の中国製ナイフで岩を削ったりと
必死の行動。そのうちに幻覚が彼を襲います。
5日目、目の前に、観たことの無い 男の子が彼を観てほほ笑む。
彼は意を決して・・・・・ ここからが、映画史上、かなり強烈な痛々しい場面が続く。(-”-;;
となりで観てた女性は、このあたりの場面は、ずーっと下を向いて眼をつぶっていました。
映像も痛々しいんですが、音も強烈なのです。
自分はこういう場面、平気なもので、画面を見続けていましたけども。(^^;
(ちなみに、注射する時も、針が皮膚に突き刺さる部分をじっと凝視してしまいます。)
最初に骨をボキッ!と折るわけです。そして、安物のナイフで皮膚を切り裂き
筋肉をきり、神経をニッパーみたいなので切るんだけど・・・・
幻覚に出てきた 男の子がポイントですよね。
アーロンは岩に腕を挟まれてから、今までの自分を振り返って、様々な幻覚を観て
(数年前に別れた彼女のことや、家族のことや、仲間たちのこと)
死を覚悟するところまでいくんだけど、男の子の姿を見たとたん、そういう行動に走ります。
命の奥底で、その子が誰なのか、とっさに理解したんでしょうね。
自分がそういう状況になったら、どうなっていただろう・・・
生きるためなら、腕の一本や二本なくなってもかまわないと、決意できるかどうか・・・
”死ぬ気で”・・って言う言葉をよくいうけど、これが本当の”死ぬ気で”の決死の行動。
でも絶対”死なない!”と自分に何度も言い聞かせての生きるための行動です。
映画の最後に、ご本人が登場。
観終わったあとは、妙な爽快感がありました。
それと、変な汗をいっぱいかいていました。(^^;;
この映画を観るのなら、くれぐれも体調は万全に。 それと飲み物をかならず用意すること!

2010年/アメリカ、イギリス/93分/ビスタ/
監督・脚本:ダニー・ボイル/原作:アーロン・ラルストン/音楽:A・R・ラフマーン/
出演:ジェームズ・フランコ、アンバー・タンブリン、ケイト・マーラ、リジー・キャプラン、クレマンス・ポエジー/

この記事へのコメント