『アイガー北壁』('11初鑑賞75・WOWOW)

☆☆☆☆★ (10段階評価で 9)
5月29日(日) WOWOWのHV放送を録画で鑑賞。
解説:
ナチス政権下、前人未到だったアルプスの難所アイガー北壁に挑んだクライマーたちの壮絶な
運命をつづる山岳ドラマ。
アルプス登攀(とうはん)史上最大の悲劇と呼ばれた実話を基に、過酷な状況で繰り広げられる
男たちの闘いをスリリングに描く。
キャストには『戦場のアリア』のベンノ・フユルマン、『グッバイ、レーニン!』のフロリアン・ルーカス
ら実力派が集結。
名峰アイガーの雄大な景観と、悪天候の北壁アタックをリアルに映し出した映像は迫力満点。
あらすじ:
ベルリン五輪開幕直前の1936年夏、ナチス政権は国威発揚のためドイツ人による前人未到の
難所アイガー北壁初登頂を強く望んでいた。
ドイツの若き登山家トニー(ベンノ・フユルマン)とアンディ(フロリアン・ルーカス)、
そしてオーストリアの2名が大いなる期待を背負って北壁に挑む。
彼らは順調に登っていくが、落石によるメンバーの負傷や悪天候に見舞われ……。
(シネマトゥデイ)

ドイツ映画らしく、とても重厚で、作り手の真剣さが伝わってくる作品でした。
こういう山岳映画も、好きなジャンルですが、あんまり見る機会がないんですよねぇ。
いま『岳』が公開されていますが、予告編を観る限り、どうも安っぽく感じてしまって
観に行くかどうか微妙なところです。(^^;
何年か前に ガストン・レビュファの『星と嵐』という山岳ノンフィクション小説を読んだこと
があり、そのときから少なからず山岳ものには興味がありました。
さて、この映画は実話が基になっているそうです。
確かに実話らしい、救いようのない展開になっていました。。。
落石で頭にケガしたオーストリア隊のメンバーがすぐに下山すれば、こういうことにはならなかった
・・・・・と、あとのまつりなんですが、やはり、頂上を目指したくなるんでしょうねぇ。。。
ワーグナーやR・シュトラウスを連想させる壮大な音楽に
荒々しい山肌を捉えたカメラワーク、その映像美。
大自然の前では、人間の存在はほんとにちっぽけ。
半分以上、登山の場面です。
後半の重体のオーストリア隊のメンバーを抱えて下山する場面のものすごいこと。
容赦なく襲ってくる雪嵐。そのリアルなこと。
劇場の大きなスクリーンで観たかったなぁ。
現実のお話だから仕方ないのですが、すごく悲しい結末となってしまいます。
あのあと、どうやって遺体を回収したのでしょう?。それともあのまま??・・・・
超掘り出し物です。 一見の価値あり。(^-^) ぜひご覧ください。

2008年/ドイツ、オーストリア、スイス/127分/シネスコ/
監督:フィリップ・シュテルツェル/音楽:クリスティアン・コロノヴィッツ/
出演: ベンノ・フユルマン、ヨハンナ・ヴォカレク、フロリアン・ルーカス、
ウルリッヒ・トゥクール、ジーモン・シュヴァルツ/

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