『宮廷画家ゴヤは見た』('08初鑑賞130・劇場)



☆☆☆★- (5段階評価で 3.5)
10月11日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター6にて 13:25の回を鑑賞。


解説:
アカデミー賞監督賞などを受賞したミロス・フォアマン監督が、スペインの天才画家ゴヤの目を通して
人間の真実、愛の本質を見つめた感動作。
ゴヤが描いた2枚の肖像画のモデルたちがたどる数奇な運命を、18世紀末から19世紀前半の動乱の
スペイン史を背景に描く。
『ノーカントリー』のハビエル・バルデム、若手実力派女優ナタリー・ポートマン、『エクソシスト ビギニング』
のステラン・スカルスガルドら国際派キャストが織り成す重厚なドラマに圧倒される。(シネマトゥデイ)

あらすじ:
18世紀末スペイン、ゴヤ(ステラン・スカルスガルド)は国王カルロス4世(ランディ・クエイド)の宮廷画家に
任命される一方、権力や社会を批判する絵画も描いていた。
ある日、彼のミューズであるイネス(ナタリー・ポートマン)が、ロレンソ神父(ハビエル・バルデム)が指揮
する異端審問所にとらわれてしまう。そして彼女を救おうとしたゴヤが見たものとは……。(シネマトゥデイ)






こういうタイトルですが、主人公はゴヤではありません。
同監督作品の『アマデウス』の主人公がモーツァルトではなく、サリエリだったのと一緒ですね。

ここでの主人公は ロレンソ神父です。


映画の冒頭は、ゴヤが描いた銅版画を聖職者(権力者)が回し観しながら会議する場面。
その銅版画は 聖職者が悪魔や鬼畜の姿で描かれており、すごく気味が悪いです。

こんな絵を描いたゴヤをどうするかと、頭を悩ませている聖職者。


ここでロレンソ神父が再び異端審問を強化すると発言。しかも指揮は自分が執るといいました。



ゴヤの絵のモデルをしている 裕福な商人の娘 イネスは、外食中にたまたま豚肉を
食べなかったことで ユダヤ教徒ではないか?と疑われ、審問所に召喚されます。

彼女はそこで”審問”と称して、激しい拷問を受け、激しい痛みに耐えられず、
自ら異教徒だと証言してしまいます。



電気なんて まだないローソクの時代なので、画面が恐ろしく暗い。
映画の画面自体が、ゴヤの描く絵画のようなおもむきです。



”本当に異教徒ではないのなら、どんな拷問を受けても 神のご加護があり偽りの証言などできない”
と言い切るロレンソ神父に イネスの父親が、それなら実際に試してみようとロレンソを吊るして
「自分はサルとオランウータンの間に生まれた」と書かれた書面にサインさせる場面が痛快。(^-^)



映画は15年が経過し、ナポレオン率いるフランス軍がスペインに進行。
そして、イネスは釈放されます。 彼女は、獄中で産んだ娘を探しだそうとゴヤの元を訪れます。



劇中、銅版画の制作過程を詳しく描いている場面もあり、興味深かった。


そしてとても重厚な人間ドラマでした。 それと同時に歴史の深い闇を描いていました。
監督のご両親は、ナチスの収容所で虐殺されたそうです。

そのことからも、権力の腐敗とか、人間の偽善や心の闇をずっと描いているのですね。


イネスが赤ん坊を抱く場面で思わず涙でした。
ナタリー・ポートマンはほんとにいい女優になったなぁって思います。
体当たりの演技で、一人二役を演じていました。


ラスト・シーンも 本当に切なかった。


エンド・ロールにゴヤの描いた数々の名画が出てきます。
絵のタイトルはほとんど知らないですが、見たことのある絵がたくさんでてきました。


見といて損はない映画だと思います。





2006年/アメリカ/114分/ビスタ/
監督:ミロス・フォアマン/製作:ソウル・ゼンツ/
出演:ハビエル・バウデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド、ランディ・クエイド/

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2008-04-11

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